出版社コメント情報
おかえりなさい。桜井京介、蒼、神代教授。建築探偵シリーズ完結から2年。新たな予感の短編集。日本画の大家・野々村白仙(びゃくせん)の養女、美貌で才気溢れる薔子(しょうこ)がクリスマス・パーティの席上、シャンパン・グラスを掲げての乾杯直後、中毒死。事件の後、心因性の不調に悩む高校生の義弟の郁哉に、スクール・カウンセラーの薬師寺香澄(かずみ)は、桜井京介という不思議な男性を紹介する。桜井は、郁哉に「君は僕に、なにを望むのですか?」と訊ねるが……。(「黄金(きん)の薔薇を手にして」)ほか、魅惑的で美しい謎と小さき者への慈愛を描く傑作短編4編を収録。