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稀代のストーリーテラーが描きたかった、類まれなる群像劇。ラスト70ページの見事さ、衝撃……忘れられない読書体験になる! イギリス西部の田舎町、パグフォード。議員のバリーの突然死により、議席に「突然の空席=カジュアル・ベイカンシー」が生まれた。その空席をめぐる選挙に立候補したのは3人。立候補者と議員の家族、そして「フィールズ」の住人である家族が中心となり、選挙に向かって物語は進む。選挙活動が続く中で、さまざまな「戦い」が明らかになる。「子ども同士の戦い」「富裕層と貧民層の戦い」「嫁姑の戦い」「親子の戦い」「恋人同士の戦い」――。町の人々の素顔が明らかになり、広がった物語が一気に本流にまとまったときの素晴らしさ。稀代のストーリーテラーがどうしても描きたかった物語がここにある。