出版社コメント情報
第三分冊。巻20~巻26。本朝仏法部から世俗部へ。説話文学の最高峰。平安時代の末期、1000余りの説話を内包して登場した『今昔物語集』は、数ある説話文学の中でも、最大・最高の文学性を有しています。その内容は、仏教説話、霊験説話、動物説話、歴史説話、怪異説話など、当時の世界のあらゆる方面に題材が及んでいます。登場者も、皇族・貴族をはじめ、僧侶、武士や、和歌・管弦・絵画・医術・占い・陰陽道などの名人たち、また、強盗・殺人などの犯罪者、さらに霊鬼・妖怪までが跳梁暗躍して、その描かれている世界は、まさに王朝時代の百鬼夜行絵巻の観を呈しています。本第三分冊は、巻20~26、本朝仏法部から本朝世俗部へと進み、藤原氏列伝、源平二氏を筆頭とする武士の登場、医師・陰陽師、詩歌・管弦などの名人話など多彩な内容です。