出版社コメント情報
曲亭馬琴絶筆の読本、初の完訳・完注、全三冊の最終巻。『南総里見八犬伝』と同時期に執筆された、それに勝るとも劣らぬ壮大な構想の大河物語。全3巻がいよいよ完結。戦国の史実の闇を紡ぐこの物語はついには毛利元就と逆臣陶晴賢の対決へ収斂していく。生死を賭けて守るのは忠義か、愛か、名誉か。裏切り、陰謀、復讐、偽善。“悪”の渦巻く乱世の中、“善”は生き残れるのか。馬琴の絶筆となるこの大作の完訳・注は今回がはじめて。緻密な校正と精妙な馬琴の文章を、わかりやすい現代語訳と、理解が深まる注釈で、江戸の大ベストセラー作家の真髄に触れることができます。