出版社コメント情報
日本の海にいる、不思議で美味しい生き物 日本の海に、とっても不思議なイカがいるって知っていますか?富山湾ではホタルイカが名物、ホタルイカ漁がさかんに行われています。漁船が網をしかけた場所に到着すると、漁師さんが網を引き上げ始めます。船の明かりを消してもらうと……網の中が、青い小さな光でいっぱいです!ホタルイカは、ふだんは水深200メートルをこえる深海でくらしています。それが、富山湾では毎年3~5月の夜になると、メスが産卵のために海面近くにやってくるのです。ホタルイカには、もうひとつの不思議があります。それは、産卵を終えたホタルイカが、深い海にもどれずに、海岸に大量に打ち上げられてしまうのです。この現象は「ホタルイカの身投げ」とよばれています。そのようすは、まるで青い光の波がおしよせてくるようです。産卵におとずれるホタルイカは数百万匹。それぞれがたくさんの卵を生みます。おとなになれるのは、その中のわずかですが、次の世代はしっかり残されていて、また翌年の春にもどってくるのです。街のすぐ近くの海で、毎年くり返される、ホタルイカの不思議な現象を通じて、人と生き物の関わりを考える写真絵本です。 【編集担当からのおすすめ情報】 とても美味しく、私も大好物のホタルイカですが、どんな生き物なのか、改めて勉強になりました。「食材」としてのホタルイカ、「生き物」としてのホタルイカ。ホタルイカの知識が満載の写真絵本です。食卓で、海辺の自然観察で、ぜひご覧いただけたら幸いです。