出版社コメント情報
つがいのきずなは、一生続きます。春が近づいたある日、2羽のタンチョウが、鳴き合いながら飛びはねたりしています。まるで、ダンスをおどっているようです。これは、つがいどうしが愛情をたしかめ合っているのです。初めて出会ったオスとメスの場合は、けっこんのぎしきです。つがいのきずなは、どちらかが死ぬまで一生続きます……。ツルの中で最も美しいといわれ、長寿や吉兆のシンボルとして、古くから日本人に親しまれてきたタンチョウ。しかし、一度は絶滅の瀬戸際にあり、20数羽しか生息していなかったといわれています。その後、人々の思いやりによる人工給餌などで、冬の厳しい自然を生きのびてきました。雪原で優美に舞う姿は、現在も見ることができます。それは、未来に残したい日本の風景のひとつです。タンチョウのきずなを、長年にわたり撮影した写真絵本です。写真と文●久保敬親(くぼけいしん)1947年新潟県生まれ。北海道中標津町在住。自然写真家。美しい日本の自然と、そこに生きる野生動物に魅了され、一貫して日本の野生動物の撮影をライフワークとしている。『鳥Birds』『野生Animals』など、多くの写真集を発表している。