出版社コメント情報
編集担当者からのおすすめ情報 帝京大学の大学ラグビー日本一までの道のりは平坦ではありませんでした。帝京大学ラグビー部監督に岩出さんが就任したのは1996年。少数の有力校に優勝が限られる大学ラグビーに風穴を開けたいとの思いからだった。だが、就任2年目には部員の不祥事で1年間の公式戦出場停止。好選手をそろえながら、勝てない時期もあり、試行錯誤の連続でした。 岩出さんは初優勝後の談話で「何事も一日にしてならず、です。大事なのは『情熱』と『根気』。歴史の積み重ねの中で、やっとクラブの風土ができてきたのかなと思います」と語っています。岩出さんはしばしばチームづくりを「土づくり」に置き換えて話します。それには「情熱」と「根気」が必要。「指導とは、上り坂で、荷車を押すようなものです」と。 ラグビーワールドカップの2019年日本開催、7人制ラグビーの五輪正式種目採用と昨今話題が高まるラグビーですが、そもそもは英国のパブリックスクールで教育的価値を持った競技として生まれたもの。それはフェアプレー、「One for All, All for One」、ノーサイドの精神などに表れていて、ラグビーを通じての教育論は教育現場はもとより一般社会に通じます。ですからこの本はラグビーファンのみならず、組織づくりや子どもや若者の育成に日夜腐心するスポーツ指導者、教師、ビジネスマン、保護者にとっても示唆に富みヒントを与える一冊となると確信しています。