出版社コメント情報
エスニシティにもとづく亀裂を抱える社会において,多数派民族の専制をどうすれば回避できるのか? ウクライナやイラクなど,分裂の危険性を孕む国が増加する現在,この問題を解く鍵として注目される「パワーシェアリング」に焦点を当て,安定の条件を理論的に探り,マレーシアを事例に分析. ★藤原帰一氏(東京大学教授)推薦 「マレーシアは,多数派民族と少数民族が内戦に陥ることなく議会政治の枠を保ってきた国である.それはなぜか.パワーシェアリング概念を中核に据えてマレーシア政治を分析する本書は,論理的かつ実証的にこの疑問に挑