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文系のための資源・エネルギーと環境

文系のための資源・エネルギーと環境

商品コード:X1009784303562205

  • 著者池田良穂/著
  • 出版社名海文堂出版
  • ページ数148P 21cm
  • ISBN978-4-303-56220-5

販売価格1,980円(税込)

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出版社コメント情報

著者は、もともと、大阪府立大学の工学部において、船舶工学、海洋工学の教鞭と研究に長年携わってきましたが、神戸夙川学院大学の観光文化学部の専門科目で「クルーズビジネス論」を2年間講義し、また大阪経済法科大学の経済学部・法学部での一般教養科目として、エネルギー、水産、海運・港湾に関わる3つの講義をするようになりました。こうした文系の大学での教育経験だけでなく、日々読む新聞や雑誌、テレビやラジオ、そしてセールスマン・トークなどでも、科学的な知識に基づかない発言や主張を耳にするたびにかなりの危機感を覚えてきました。たとえば、「電気自動車はCO2や有害排気ガスを出さない」、「水素エネルギー社会はクリーンで、燃料電池車は環境に良い」などという宣伝が巷に広がり、そのまま信じ切っている人がいるのに驚かされます。電気自動車に必要な電気は主に火力発電によってつくられており、その発電の時にはCO2も有害排気ガスも出していることや、水素自体は自然の中には存在せずに水素を作る時にエネルギーが必要で、それらの過程でCO2や有害排気ガスの排出があることは、理系の人間であれば常識でしょう。しかし、こうした巷に広がった間違った情報の元をたどれば、理系の技術者にたどり着くことが多いのも事実です。多くの場合には、開発に携わった技術者は電気自動車や燃料電池車は「走行時には車からは有害物質を排出しない」と正確に言っているのでしょうが、前提となる「走行時に車からは」という最も大切なフレーズが、意図してか意図せずにかはわからないですが欠落してしまい、間違った情報が世の中に蔓延する結果となっているのです。こうした状況の中、文系で学ぶ人々にも、できるだけ正確な科学情報を、できるだけ数式は使わずにわかりやすく伝えたいという思いで、本書を執筆することとしました。もちろん、問題によってはまだ科学的に明らかになっていないことも少なくないので、現時点で断定ができないこともあるのは確かです。また、科学がさらに進めば、今のところ大きな壁として立ちはだかる問題点が、一瞬にして消える可能性もなくはありません。その結果、今までの常識が覆される場合もあります。常に環境の変化に応じて、柔軟に考え、判断し、行動することが大事だと思います。(「はじめに」より)