出版社コメント情報
多くの人が子供のころから親しんできた、おなじみの日本昔話。無邪気に楽しむ一方、心の底でこんな疑問が浮かんだことはありませんか?「なぜ乙姫は、開けたら年を取ってしまう玉手箱を浦島太郎に渡したの?」「かちかち山のうさぎの仕返しってやりすぎじゃない?」……などなど。大人になると「所詮子供向けのお話だから、多少おかしくても仕方ない」と片付けてしまいがちですが、じつはそんなツッコミをもとに昔話の背景や裏事情を想像することで、より奥の深い楽しみ方ができるんです。本書では、ふだんは子供向けの本を中心に活躍中で昔話や民話・伝説にも詳しい著者が、資料や文献を紐解きながら“大人向け”の昔話の新解釈を披露。王道の昔話12話を取り上げ、成り立ちや様々なバリエーションを踏まえて理解を深める考察と「じつはこんな裏側があったのでは?」と自由にイマジネーションを膨らませたifストーリーなどの読みものも展開します。「あのキャラクターは本当は裏切っていた」、「あの話の背景はドロドロだった」などという秘められた裏切りや裏事情を通して、「いいお話」としての昔話のイメージを「裏切る」新しい楽しみ方を提案します。