出版社コメント情報
近年,脳機能計測法が多様化・複雑化したことに伴って,医学,実験心理学,情報工学から物理学,数学まで,あらゆる自然科学分野の研究者によって脳科学の研究が進められている。脳科学の本質とは,私たちの行動と脳活動との多様な相関関係を生み出している脳のメカニズム,法則を洞察し,仮説を立て,検証していくことであり,脳機能計測がその手段となる。行動と脳活動との表面的な相関関係をみるのではなく,本質に迫ろうとするには,各計測法の計測原理や計測中のノイズの特性を理解した上で,脳活動を計測・解析しなければならない。そこで本書では,医学,工学,心理学で脳科学に携わる4人の著者が,多くの分野で脳研究を志す人たちへ向け,さまざまな非侵襲脳機能計測法の計測原理とそれらがどのように脳研究に使われているのかを,カラーの図を用いながらわかりやすく説明する。