出版社コメント情報
15世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を標榜した一大ムーブメント、ルネサンス。ある人はレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』を。またある人は、ボッチィチェッリの『プリマヴェーラ(春)』を、あるいはフィレンツェの威光を象徴するドゥオーモを思い浮かべるかもしれない。これら世界の芸術史に燦然と輝く傑作たちは、前時代の様式からいかに脱し、そして新たな表現を獲得していったのか。これ以後の西欧社会の文化史と精神史を一変させた、ルネサンスという概念とは何なのか。本書では、従来にはない視点からその過程をつぶさに解説。