出版社コメント情報
「今や何をするにもつきまとうリスクに、日本人はすくみ上がり、縮み上がっているように見えます。もちろん、避けられるリスクは避けるに越したことはありません。ただし、リスク回避の方向を誤り、無駄なお金を払って新たなリスクを招いているようなケースもなしとしません。それがもたらす身体的、経済的損失は、計り知れないほど巨大になっているはずです。」(「はじめに」より抜粋)現代の我々を襲うリスクは、歴史や経験からは教訓を引き出せないものばかりである。何が、どれくらいの量あると、どれだけ危険なのか。イメージや先入観、本能の発する恐怖に惑わされずに、一人一人が定量的に考え、リスクを判定していくためにはどうしたらよいのか。本書では、この時代を乗り切ってゆくために必要な「リスクを見極める技術」について、著者の専門とする「化学物質」「医療」「健康」の分野を中心に解説。さらに放射能のリスクについても、基礎から再考する。