出版社コメント情報
敬語は相手を苛立たせもし、怖がらせもする。店員のミスに腹を立てた客が、「責任者呼んでこい」と怒鳴るのと、落ち着いた低い声で、「支配人にお目にかかりたいのですが」と言うのとでは、後者のほうが店員を震え上がらせる。敬語とはそういうものである。(第二章 取り扱い注意の「させていただく」より) 現代日本人に最も好まれている敬語「いただく」の過剰使用から、マニュアル敬語「ご注文のほうは以上でよろしかったでしょうか」まで、現在、ちまたにはおかしな敬語が溢れるている。シンプルで正しい使い方とは? 豊富な誤用例を用いて、言葉とコミュニケーションの問題を考える。