出版社コメント情報
第一世代以降、芸人が「売れる」とは「テレビにたくさん出る」ということを意味するようになった。戦後の芸人の歴史を振り返るうえでは、彼らがテレビとどうかかわってきたか、ということを考えざるを得ない。第一世代と呼ばれる芸人たちは、テレビという新しいメディアに適応することで、一時代を築いた。その後、各世代の芸人たちが、テレビという戦場で火花を散らし、領土争いに明け暮れた。そして、第七世代の時代に入ると、テレビの影響力は下がり、テレビだけにこだわらないという芸人も増えてきた。本書ではこのような芸人とテレビの関係性の変化に注目しながら、世代論を組み立てていくことにする。 (「はじめに」より)