おすすめコメント
『種の起源』があまりに有名なダーウィンだが、その一方でミミズによる腐食の形成について観察、実験していた記録をまとめた本書は、生態学の古典的名著であり、ダーウィン最後の著作でもある。ミミズは土を食べて地表に排出するから牧草地はミミズが作ったのではと考え、40年かけて地道に粘り強く観察、実験を重ね、1年あたり6ミリ、大地を耕し、肥沃な土へと改良していたことなどを証明する。白亜の破片を撒いた29年後にその場所を掘り返して、その上にミミズがどのくらいの肥沃土を積み上げたかを確認するという、壮大な野外実験などが紹介される。