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春信、歌麿、北斎……江戸美人No.1はだれだ!? お茶屋の看板娘に吉原遊郭のアイドルたち。謎多き八人の絵師と、モデルの美女をめぐる波瀾万丈! 世界を魅了する「美人画」に隠されたストーリーの数々! つらい世の中だからこそ浮き浮きと楽しむべき──そんな江戸庶民の浮世観から生まれた「浮世絵」は、徳川三百年の治世中に、独自の発展をとげていきました。そこに描かれた江戸の女たちの、なんとのびやかで開放的なことか。描かれた女たちのことも知りたくなります。絵師の心のうちものぞいてみたい。けれど、モデルとなった遊女や市井の女たちを知るがかりなどごく限られています。浮世絵師もまた謎に包まれた存在です。有名な歌麿にしても、いつ、どこで生まれたのかさえよくわからない。絵師になる前の動静がなぞだらけであることも、当時の絵師が世の中からどう評価されていたのかを物語っています。本書では、のこされた絵を手がかりに状況証拠をかためてその謎をときあかしてみたい。有名な絵島をモデルにしたとされる懐月堂安度の美人絵など、一枚の絵からさまざまなドラマがみえてきます。