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にしのあきひろ作品史上、もっとも残酷で、もっとも美しい物語。 こわれていないのに11時59分で止まっているふしぎな時計台がありました――。 【物語】町のはずれにあるホタルの森の中に、こわれていないのに11時50分で止まっているふしぎな時計台があります。その時計台には、ヘンクツジジイのチックタックが住んでいます。もう何年もまえ、チックタックがもっと若かかった頃、ここに、ある孤児の女の子が訪ねてくるようになりました。彼女の名前はニーナ。チックタックとニーナは、夜12時の鐘の音を、いっしょにこの時計台で聞くことを約束します。しかし、その約束がかなうことはありませんでした。なぜなら、その森に「火の鳥」がやってきたからです。――どうして時計台は11時59分で止まってしまったのか? その理由がわかったとき、必ず涙します。