出版社コメント情報
読売書きお吉が救った、記憶を失くした少年――。美しい菓子が親子の縁をたぐり寄せる。読売(よみうり)書きのお吉(きち)は、大関高砂(たかさご)への聞き取りの帰り道、小舟の中で血を流し倒れている子どもを見つける。頭に怪我(けが)を負った男児は記憶を喪(うしな)っていた。お吉は知り合いの同心(どうしん)から頼まれ、一緒に暮らすことに。男児が口にし涙を流した落雁(らくがん)を手がかりに親を捜すが、見つけたのは巷(ちまた)を賑(にぎ)わす贋金(にせがね)だった――。無類の菓子好きお吉がとんでもない事件に巻き込まれる人情帖の第2弾。