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第155回 直木賞候補作。本郷和人氏推薦!テレビドラマ化!職人の情熱と技術が家康の夢を実現する、壮大な物語。新しい時代を「建てる」とは、まさにこういうこと本書は壮大な荒野を開拓し、大都市・江戸を作った家康(いえやす)と、その家臣たちと、地元の職人たちの活動を描いている。利根川(とねがわ)の流れを大きく曲げ、金貨を鋳造(ちゅうぞう)し、飲み水を引き、江戸城の石垣を積み、天守閣を建てる。その一つ一つに男たちは文字通り命を賭(か)ける。他の人々のも共通することだが、カネではない、名誉でもない。男たちはやりがいを求めて、おのが仕事にプライドをもって「江戸」を、現在の東京を「建てた」のだ(解説より抜粋)。「北条(ほうじょう)家の関東二百四十万石を差し上げよう」天正(てんしょう)十八年、落ちゆく小田原(おだわら)城を眺(なが)めつつ、関白豊臣秀吉(かんぱくとよとみひでよし)は徳川家康(とくがわいえやす)に囁(ささや)いた。その真意は、湿地ばかりが広がる土地と、豊穣(ほうじょう)な駿河(するが)、遠江(とおとうみ)、三河(みかわ)、甲斐(かい)、信濃(しなの)との交換であった。家臣団が激怒する中、なぜか家康は要求を受け入れる──ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、日本史上最大のプロジェクトが始まった!