出版社コメント情報
20年に一度の遷御!(10月2日、5日) 永遠の記憶装置 「式年遷宮」が、日本文化の最重要キーワード「常若」を解き明かす。「常若」を知らずに、日本文化は語れない 第一章 式年遷宮とは何か 第二章 「世界で一番古くて新しいもの」が存在する常若の思想 第三章 諸祭行事に込められた意味 第四章 無銘の神宝から分かる日本人の労働観 第五章 永遠を確立する科学 永遠を確立する文化のモデル 石と木。どちらに耐久性があるかは、問うまでもない。しかし、パルテノン神殿は廃墟となり、神宮は20年に一度、神殿を新造して神々を遷すという式年遷宮によって、古い形体を保ちながら常に若々しい姿を見せるのである。「古くて新しい」というパラドックスを解く鍵は、常若の思想にある。(中略) 古(いにしえ)の精神と技術を守り伝えながら、永遠に連鎖させていくシステムをもつ神宮は、常若の聖地。永遠を確立する文明のモデルといっても過言ではない。(第二章より) ──日本人の精神の根底にある「常若の思想」を、日本人の心のふるさと・伊勢神宮で20年に一度行なわれる「式年遷宮」から読み解く。神宮司庁広報室長の著者だから書き得た、骨太の日本人論。