出版社コメント情報
日本企業も他人事(ひとごと)ではない! CEOたちの誤算と大罪 巨大企業はこうして沈む 株価上昇の追求、国内人員を8割削減する大量リストラ、事業売却…… 彼らはトヨタ生産方式を読み誤っていた 「2015年に一株当たり利益を20ドルに」 この目標に突き進んだあげく…… ルイス・ガースナー、サミュエル・パルミサーノ、バージニア・ロメッティ。100年の歴史を持つIBMが今世紀に迎えた3人のCEOの会社再建策は失敗に終わる。IT産業のコモディティ化という時代の流れについていけないビッグ・ブルー(IBM)は、経営の効率化を図るために導入したトヨタ生産方式を誤用して、大量リストラに走る。コスト削減のために海外委託を重ね、将来収益をあげる事業を売却する愚をも犯してしまう。それらすべては、株価を上げることのみのために行なわれていた──。著者は、元IBM社員たちへの膨大な取材を重ね、この企業がいかに変化し衰退するに至ったかを緻密に検証してゆく。日本企業は巨象の衰亡を他山の石とせよ 今のIBMは、10年前、20年前のIBMとはまったくの別物だ。IBMはなぜ、どんなふうに変わってしまったのか──それを本書から読み解いてほしい。ハッピーエンドはない。しかし、見過ごせない重要なストーリーだ。なぜなら、IBMはコンピュータ業界のパイオニアなのだから。そして、その背中を追う者の中には、日本の大企業の姿もある。IBMは道を見失ってしまった。本書では、その経緯と理由が解説されている。IBMは確かに名目上はアメリカ企業だ。しかし、その変化は、IBMがビジネスを展開している日本をはじめとした世界各国に影響を及ぼしている。(「日本版に寄せて」より)