小型グラフィックは、ファッションブランド、レストラン、セレクトショップなどの小売店のインビテーョンカード、ＰＯＰ、フライヤーとして機能している。小規模店の販促ツールとして頻繁に登場するビジュアル表現である。今回、登場するアートディレクターやデザイナーが作る小型グラフィックは、高いオリジナリティはもちろん、トリッキーで訴求力を持った素敵なスモールワールドを体感させてくれる。それらは、印刷技法や紙の特性や質感を駆使しし、手に取った感触についつい取っておきたくなるものが多い。そんな「触ることができるデザイン」は大量消費型のマスメディアとは違い、発信したい人が、限定された誰かに心を込めて贈るクリエイションである。それらのデザイン手法を学ぶだけでなく、お気に入りのデザイン探しの楽しみもある。

特集はトップアートディレクターが見せる「小型グラフィック」の魅力を探る。