出版社コメント情報
日本人は世界でも有数のペンギン好きで、飼育数約3,400羽は世界一と言われている。その可愛らしい姿の虜になる人も多く、たいへん人気があるが、実際の生態について知っている人は少ない。ペンギンは、つがいになる相手をどのように選ぶのか、また何万羽もいる群れの中からどうやって自分の家族を探し出すのかといった疑問に答える鍵となるのが、鳴き声によるコミュニケーションである。本書は、その鳴き声に隠された役割を紹介するとともに、長年フィールドでペンギンと向き合ってきた著者ならではの視点で、ペンギンに関する基礎知識や研究過程でのエピソードを紹介する。また、環境変動などペンギンが直面している問題などにも触れ、地球にいる生物の一つとして紹介する。ペンギンを通して、生物研究の楽しさや奥深さを理解してもらえるような内容となっている。