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文字、紙、本を素材やテーマに作品を制作しているアーティスト、立花文穂の初となる作品集。グラフィックデザイナーとしても国内外で高く評価され、本書にはアートワークのみならず、葉がきからポスターまで多種多様な印刷物や本、写真、文章などを多数収録。アートとデザインの狭間を行き交いながら生み出される立花の作品群は、一葉一葉の紙に印刷し、それらを束ねる本のようなもの。本書は1995年の初個展「MADE IN U.S.A.」から20年間の創作活動を、実際の本にして可視化する試みと言える。道端で紙屑を拾い集める行為に始まり、インスタレーションや活版印刷、写真、編集など、さまざまな手法によってつくりあげてきた独自の世界を、ひとつの塊として表現する。