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1717年(享保2年)創業の料亭「八百善」は、創業300年。1820年頃(文化文政期)には、11代将軍徳川家斉も通うほど名高い料理屋へと登りつめ、狂歌師大田蜀山人が『詩は五山 役者は杜若 傾はかの 芸者はおかつ 料理八百善』と歌うなど、江戸文化を食の面で牽引。当時の料理番付でも別格扱いされていた。幕末期はペリーの接待も仰せつかったとされる。江戸時代からのれんをあげている老舗料亭がことごとくなくなっているなか、今も守り受け継ぐ当時からの献立、および調理技術を詳しく解説したのが本書。11代将軍家斉から、勝海舟、山本有朋などの偉人とのエピソードなど、八百善をとりまく文化、歴史もひもといてく。