出版社コメント情報
月間1500t以上の廃棄物を受け入れ、その99%以上をリサイクルし続ける株式会社ナカダイと、その廃棄物を社会共有の素材(ソーシャルマテリアルRと捉え、新たな素材の使い方を創造する株式会社モノファクトリー。両社のビジネスモデルを紐解くことで、現代の廃棄物問題を解決と、まさに今求められている循環ビジネスの構築の具体的な実践法が見えてくる。コロナ禍の現在も、最前線で廃棄物処理事業を行う著者が「サーキュラーエコノミー=循環経済」を三つのキーワードをもとに考察する。(1)リニアな大量生産・大量消費・大量廃棄を断ち切るための「廃棄と回収」の仕組みづくり、(2)回収したモノを、素材として加工したり、組み合わせたりして新しい使い方をするための「捨てるモノの情報」の共有(3)回収したモノを、素材として加工したり組み合わせたりする再商品化の技術の不足を補うための「アジアネットワーク」の可能性。中国の資源輸入禁止措置後の産業の在り方と、これからも増え続ける廃棄物への対峙の仕方、捨てる場所がなくなる海に囲まれた日本から、世界のかかえる大量廃棄問題をも解決する循環ビジネスを構築する具体的な施策を提言する。