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九州各地を巡るクルーズトレイン、「ななつ星in九州」。
高額でありながら最高競争率316倍と、2013年の開業以来継続して人気を誇り、いまや
世界一の豪華列車と呼ばれています。
そのななつ星の産みの親の、JR九州会長・唐池恒二さんが、どのように会社を動かして
きたかをまとめたのが、本書です。
1987年の国鉄分割民営化の会社スタート時は、300億円の赤字を抱えていたJR九州。
その会社が売上の6割を鉄道以外の収入にすることで驚異的なV字回復を遂げ、8年連続
増収。37のグループ会社を率い、2016年に東証一部上場、2017年に黒字500億円を達成
しました。
国営鉄道から、高速船、外食、農業、ドラッグストア等の新業態への変更という難事業
。それらを実現させた背景には「感動のない仕事は仕事ではない」という著者の信念が
ありました。
本書では、経営の原理原則、再現性のあるノウハウ、破天荒なダイナミックエピソード
の3本柱を基本に、49のエピソードを掲載。
・中期経営計画にも記載した、異端尊重
・逆境でも「気」を集められる5つの法則
・思いと手間が感動を呼ぶ話と、ななつ星の車内で寿司を握る、博多一の寿司店の大将
の矜持
・2011年3月12日に予定されていた、九州新幹線全線開業の式典・イベントの話
等、著者の実体験に基づいた、心動かされるエピソード揃いです。
実はこの本も、唐池さんの著書を読んで感動した編集者が「さらに感動する一冊を出版
しませんか?」とお願いし、そのオファーに感動した唐池さんが執筆されたという、「
感動の循環」から生まれたとの事。
ビジネス書としてもノンフィクションとしても、読みごたえのある内容です。
ぜひ、立ち読みページからご一読ください。