その出版権をめぐり、米国で６桁オークションになった話題書が、ついに日本上陸！怒りを鎮める、苦痛を逃れる、悲しみを癒す、絶望から抜け出す、失敗から立ち直るーー文学作品には人間のさまざまな苦悩を癒す効能があるとはよく言われてきた。しかし、それは事実なのか。実際には、脳のどの部分（機能）に働き、心理的効果を生み出しているのか。本書では２５の「文学的発明（＝人を救済する効果）」を取り上げる。世界文学史における主要作品を例に、歴史的にその成り立ちを解説しつつ、なぜその作品が文学的発明に結びついたのかを俯瞰する。軽妙な語り口で、文学と現代科学を結びつけ、文学史と文学作品の機能を照射する画期的労作。ＩＴツールが「現代人の利器」ならば、文学とは「人類創世からの発明品」である。