出版社コメント情報
90年代前半、過激なデスマッチとレトロ外国人レスラー招へいで、マニアアックな支持を集めたプロレス団体・W☆ING。後楽園ホールが入るビルの階段には、少しでも良い場所を確保しようと、立ち見当日券を握りしめたマニアたちが会場前から長蛇の列を作っていた。W☆INGのリングに集まった男たちは、世間的には無名な男たちばかり。それは、レスラー、そしてフロントも同様だった。今もよりも、プロレスというジャンルの敷居がずっと高かったあの時代、男たちは日々、自分たちの存在を世間に伝えるがごとく、闘い、血を流した。雑草たちが咲かせた、一瞬のあだ花。松永光弘、金村ゆきひろ、齋藤彰俊ら主要レスラーから、茨城清志代表、大宝拓治リングアナ、川並政嗣レフェリーらフロント組までを、『週プロ』元担当記者だった著者が総力取材。旗揚げから30周年を迎える今年、あのリングに青春を懸けた男たちが、初めて語るW☆INGの真実とは――。