出版社コメント情報
本巻は『中国民報』の主筆を辞し、上京して『天鼓』を創刊した1904年11月から、日光で没する五ヶ月前の1912年4月までに発表された評論及び感想を収録。『壺中観』や『霹靂鞭』が発売禁止になるなど、表現の自由を重く拘束される中で、隠喩や逆説、イロニーを多用し、狭義の文芸評論を超えて、人種的・社会的・性的格差のない世界共同体、とりわけ女性の解放をめざした論考が多数含まれる。十五年前の回想 . 〈『天鼓』〉發刊第壹聲 . 霹靂鞭. 1 . 近松物に現はれたる心中 . 霹靂鞭. 2 . 文明と人類の堕落 .