出版社コメント情報
ヴィクトリア朝のロンドン。リディアは、幼い頃から神童とうたわれた天才的な数学者。手帳は計算や定理で埋めつくされ、男女の愛も方程式で表せると信じてうたがわない。しかし父親の死後、祖母と妹との生活は困窮の度をますばかりで、ある日、母のかたみのロケットが質流れしてしまう。リディアは入手先の子爵アレキサンダーを訪問し、ロケットの返却を懇願する。しかしロシアの血をひく魅惑的な子爵が出してきたその条件とは意外なもので……。エロイザ・ジェームズ絶賛。驚異の新人が贈るスリルと官能のヒストリカル。