出版社コメント情報
『三人の名探偵のための事件』『死の扉』の英国黄金期本格の巨匠、待望の第6長篇登場。「動機なき芸術殺人」の謎に名探偵ビーフが挑む!森で発見された死体と、1年前の殺人計画手記。錯綜する証拠から導かれる意想外の真相とは?ケント州の「死者の森」で、頭部を銃で撃たれた死体が発見される。地元警察が自殺として処理するつもりだと考えた被害者の妹は、警察を退職して私立探偵を始めたビーフに事件の再調査を依頼する。一方、その一年前、ウェリントン・チックルは一冊の日誌を書き始めた。「私は殺人を実行する決心をした。……そして、ここが肝要な点なのだが、――私には動機がないのだ」『野獣死すべし』ばりの構成の妙とフェアプレイの精神で読者を魅了する、英国本格の精華がここに登場!(解説・三門優佑)