愛のために傷ついてもいい――貴族の娘アイアンサは、男爵ロバートから結婚を申し込まれるが、それは彼女の名誉を守るためだけのもの。「でも、私の評判がこれ以上傷つくことはないのです」覆面をした何人もの暴漢に襲われ、髪から色さえも失った、あの忌まわしい夜――。癒されぬ心の傷を抱えながらも、彼のやさしさにうながされ、手をとるが、婚約披露パーティーで見つかった暴行犯のひとりは口封じに殺され、一通の脅迫状が届く。ふたりの愛と勇気がたどりつく先は…。