出版社コメント情報
最近の大学における化学の授業では、理論的な説明で体系化された知識の習得が主流となり、試薬なども購入が主流で、自ら合成する必要がなくなった結果、身近な化合物の性質について経験が積まれにくい傾向がある。そのため、熟練者にとっては当然のことでも、経験の浅い若い化学者には予測できない危険の増加が懸念されている。本書は、著者の40年にわたる研究生活中、実際に経験したり、雑誌や論文に掲載された有機化学実験中の事故例をもとにまとめたものである。現象や状況をできるだけ具体的に記すなど、不幸な事故を避けるための情報も豊富に