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昨年の暮れのこと、担当編集の私のもとに一本の電話がかかってきました。「……私ね、がんになっちゃった」「ええ!?」「ちょっと自分でも、これまでとは考えが変わったことがあるんだ。本になる?」「もちろんなります!」「まぁ治るんだけどさ、ちょっと明日来てくれない?」「行きます!」 中川恵一先生はこれまで、医療者として、がんとの共生、死への向き合い方について数々の提案、旺盛な執筆活動をされてきました。今回、ご自身が一人のがん患者となり初めて思い至ったこと、発見から治療、その後の心境にいたるまでを本書にまとめました。ふだんクールな東大准教授にも、やはり弱いところは存在します。奇妙な患者の、一風変わった闘病記です。どうぞご期待ください。