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ノルウェー北部に位置するロフォーテン諸島周辺の深海には、ニシオンデンザメという巨大ザメが生息する。体長は最大7メートル、体重は1トンに及ぶ。寄生動物に覆われた目は緑色に光り、筋肉には毒が含まれる。400年以上も生き続けるともいわれ、世界一のろいサメとしても知られているが、その生態は多くの謎に包まれている。本書は、この神秘のサメに魅せられた二人の男が、小さなゴム製ボートに乗り込み、サメ用の釣り針、350メートルの釣り糸、6メートルの鎖を使用して捕獲に挑んだ1年間の記録だ。その物語はサメの捕獲にとどまらず、海洋生物、天文、環境問題、詩、文学、神話、歴史、北欧の地誌など、人と海、人と環境をめぐる話題へと縱橫に発展する。生命の素晴らしさ、自然の美しさと厳しさなどを活写した、珠玉のノンフィクション。世界20か国で出版が決まった話題作。