出版社コメント情報
「21世紀経営学シリーズ」(全10巻)のスタートとして、本書を刊行することにした。21世紀という新しい世紀の冒頭にあって、それにふさわしい新しい経営学を模索し、創造したいというのが、本シリーズの意図である。そして、その前提となるのが、この第1巻であり、とりあえず経営学の現在の体系や主たる考え方などを明らかにすることが本書には課せられていると思っている。 具体的には、12章からなる本書は、経営基礎論、経営目標論、経営構造論、経営資源論の4つのパートからなっている。まず「経営基礎論」には、第1章、第2章と第12章が主に関連しており、経営の意味や経営学の学習方法、企業とわれわれ生活者との関係、これからの企業経営のあり方などがとり扱われている。 第2の「経営目標論」は、企業や組織体には目標づくりとその達成が重要であるということから、それにかかわる環境、経営資源、経営理念、経営戦略などの考え方が検討される。これにかかわるのが、第3章、第4章、第5章などである。そして、第3の「経営構造論」は第6章、第7章、第8章が対応しており、所有、経営、労働、組織、価値創造などのコンセプトを通じて、企業や組織体がどのような構造をもって活動しているかが明らかにされる。 最後の「経営資源論」は、第9章の情報、第10章のファイナンス、第11章のヒューマンリソースに示されるように、情報、資金、人間といった重要な経営資源をとり扱う。そして、第4章の議論も当然のことながらこれには関連している。 本書を通じて、読者には「現代の一般教養」としての経営学の現在の体系や主たる考え方を十分に学習し、理解を深めてほしいと思っている。(編者)