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日本画の大きな魅力のひとつとして、独特の「岩絵の具」によってもたらされる、西洋画など他の国発祥の絵画とは異なる味わいの「色彩」が挙げられます。「時代別」「作者別」に紹介する多くの類書とは異なり、本書ではその豊かな色彩を切り口に、あえて時代や作者を問わず「色別」に編集。 1赤(朱・蘇峰・珊瑚)2青(群青・藍)3黄(黄土)4緑(緑青)5金・銀・白金 6白(胡粉)7黒(墨)の7つの章ごとに、画家がその色に魅せられたエピソード、その色を使うことで狙った効果や、色彩心理学でわかる制作時の精神状態など、色に焦点を当てて読み解いていきます。そして絵の具の由来や特徴、時代背景などから、日本の風土に根差した、伝統色そのものについても重点的に解説。日本画の新しい見かたを提案します。