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認知行動療法の基礎から臨床応用まで,最新鋭の認知行動療法を体系的に学ぶための連続18講義!いまや世界レベルのメンタルヘルス活動の中心的技法となり,2010年の保険適用化から日本でも精神医療における重要度が向上しつつある認知行動療法を,日本の現状に即して体系的に学ぶためのガイドブック。日本の認知行動療法を代表する第一人者たちによってつづられた18の連続講義は,まるで著名臨床家によるワークショップを実際に聴講しているかのように,そして時に臨床実践の臨場感をも取り込みながら,わかりやすく読み進めることができる。「第1部 認知行動療法を学ぶための基礎知識」では,認知行動療法の方法論や誤解や誤読を正し,実践に役立つ認知行動療法のベースラインについて解説する。「第2部 認知行動療法の基本となる枠組みと技法を学ぶ」では,行動への介入として「機能的アセスメントの技法」と「応用行動分析の技法」を,感情への介入として「段階的曝露技法」と「曝露反応妨害法と持続的曝露の技法」を,認知への介入として「認知的概念化の技法」「認知再構成の技法」を学ぶ。「第3部 認知行動療法を実践するための基礎的な方法を学ぶ」では,「協働と動機付け」「リラクセーションとイメージの方法」「アサーションの方法」「アクセプタンスとコミットメントの方法」「子どもと若者に適用するための方法」を学習する。そして具体的実践講義にあたる「第4部 臨床現場における認知行動療法の実践的活用を学ぶ」では,精神科クリニックにおける「不安障害への適用」,心療内科・総合病院における「心身症への適用」,職場復帰支援施設における「うつ病への適用」,精神科デイケアにおける「統合失調症への適用」を解説する。各講師=臨床家たちの豊穣な臨床経験を通して鍛えられた臨床応用論、緻密な文献調査と臨床実践とのすりあわせによって磨かれた技法論は,刺激的な創意と工夫にあふれ,いずれも明日からの臨床の糧となる。