悪役(ヒ―ル）なき現代のマット界に喝っ！！　事実を凌駕したファンタジ―ファイトは　勝敗はおろか善悪すらも超越する！　第2巻収録　どんな強豪レスラーも手玉にとる魔術の正体とは！？　『エジプトの大魔王』―ザ・シーク―　不気味な髑髏のマスクで顔を覆うレスラーの悲哀　『死をよぶガイコツ』―ロームマスク―　千年の眠りから覚めたミイラ男の正体に新聞記者が迫る！　『よみがえったミイラ』―ザ・マミー―　　悪役に憧れる日本人レスラーがバーンガニアに弟子入りする！　『日本の虎』―ヒロ・マツダ―　華麗なテクニックで悪役も正統派も容赦なく打ち倒す男の真意は？　『白の暗殺者』―ミスター・レスリング―　実力ナンバー1レスラーが日の当たる舞台を退いた理由　『まぼろしの巨人』―アスラム・パールワン―　解説　今から40年前のプロレス黄金時代――。　当時のマット界を繁栄に導いた陰には、「リングの殺人鬼」「恐怖の殺戮者」　「呪われた悪魔」など怪しくも禍々しいキャッチフレ―ズに彩られた悪役　レスラ―たちの存在があった。　ときには観客を恐怖のどん底に叩き込み、ときには無敵のチャンピオンさえ　血の海に沈める彼らの残虐非道なファイトの裏には、一人の人間としての悲し　みや怒りが隠されていた……　連載開始は1969年の「冒険王」（秋田書店）。専門誌や関係者の間で語り　継がれる伝説をもとに、気鋭の原作者だった真樹日佐夫が見事な想像力で書き　おろし、絶頂期の一峰大二が劇画を担当した珠玉のセミドキュメントコミックである。　同じ時期にライバル誌で『タイガ―マスク』が連載中だったが、虚像と実像を　融合した本作はプロレスファンにとっては忘れられない名作になっている。　ちなみに第3巻収録『のろわれた金髪鬼』の中で、梶原一騎＆真樹日佐夫の　最強兄弟VSキラー・バディ・オ―スチンという夢のリアルストリ―トファイト　が実現しているので、こちらも必読！　　初出　「冒険王」（秋田書店）　1969年7月号～12月号