出版社コメント情報
1997年に発見された破骨細胞分化因子RANKL(receptor activator of nuclear factor κB ligand,NF-κB活性化受容体リガンド)は、免疫学と骨代謝学をつなぐ分子として、「骨免疫学(osteoimmunology)」という新たな学問分野の誕生の契機となった。そして、そのRANKL 発見から10 年を待たずに、ヒト型抗RANKL 抗体であるデノスマブが開発され、多発性骨髄腫および固形癌骨転移による骨病変、および骨巨細胞腫そして骨粗鬆症に対する治療薬として患者に使用されるようになった。本書は抗RANKL 抗体デノスマブの臨床効果についてのみならず、RANKL 発見の経緯から作用の分子メカニズム、生物学的意義について、RANKL の過去・現在そして未来を語りつくした「RANKL のすべて」ともいえる一冊である。