出版社コメント情報
有機電解合成が物質科学の基盤である有機合成の一分野として確固たる地歩を築いて久しい。有機電解合成の歴史は1849年のKolbe反応に始まり,長い空白の時代を経て,1964年にMonsanto社により6、6-ナイロンの原料であるアジポニトリルの電解製造が実用化され,ついで同プロセスの無隔膜化が旭化成により達成された。これらは有機電解合成プロセスが高価な電気エネルギーを大量消費するというそれまでの懸念を払拭する画期的なものであった。爾来,有機電解合成は有機合成の新しい反応論や合成論を取り込み飛躍的発展をとげ,