出版社コメント情報
「わがまま」とは自分を大切にすること。自分の気持ちに嘘をつかない生き方を貫く作者の人生がそのまま伝わってきます。がんになっても、高齢になっても楽しく生きられる秘訣がここに! 鎌仲ひとみ(映画監督) 何より「あがたの森」が大好きになった。 大正時代の建物が保存された旧制松本高校。歩くとキシキシと鳴る廊下を渡っていくと、当時の校長室がある。教室だったところでは地域の住民が打ち合わせをしていたり、ピアノやチェロやバイオリンの練習をしていたり。静謐な中庭では、大きな古木の枝垂桜と彫刻が目を楽しませてくれる。 残り少ない人生、最後の章を新しい土地で送ってもいいのではないか。(プロローグより) 目が悪くなったのを知って、2年くらいのうちにぜひ書きたいと思ったこの本は、はじめはがん患者へのエールのつもりだった。しかし、自分のことを書いているうちに、その時々の時代にいかに影響を受けて生きてきたのかを振り返ることになった。 女も男も、ジェンダーに押し込められることなく自由に生きていけたらいい、との想いで生きてきた一人の女の記録としても参考になればいい。(エピローグより)