出版社コメント情報
組織的違反のほとんどは、集団意志決定によって決定されている。人間は、ひとりで組織的違反を決定して実行できるほど強くはないからである。会議で決めることができない場合でも、相談や根回しという懇談による了承が行われていることがほとんどである。また、実際に調べてみると、会議で正式に決まっていることが驚くほど多いのが実情だ。会議が誤った結論を出すことが、組織的違反の最大の直接因でなのである。それは、会議のしくみが間違っているからである。その間違いを理論と実証によって指摘し、正しい会議もあり方の筋道を示すのが本書の目的である。(「序にかえて」より)