出版社コメント情報
ボーダーラインの母親をもつ子どもは大人になってから、自分自身を理解するために、セラピーの門をたたきます。彼らの感情が乱れ、落ち込み、混乱している原因は、母親をどうしても理解できないことにあります。彼らはセラピストのもとに、複雑なパズルの断片を運んできます。かつて、完成した一個のものとしてあったはずなのに、今ではもつれ、ねじ曲がってしまった自分自身や母親のかけらを、つなげることもほどくこともできない。緊迫し、先が見えず、一触即発の母子関係は、第三者が介入しなければ、破壊的な結末を迎えかねません。ボーダーラインの母親をもつ子どもは、自身もボーダーラインになる危険を負っていますが、ケースによっては、それだけにとどまらず、母子の命すら危険にさらされるのです。(「著者まえがき」より)