出版社コメント情報
ディジタル・オーディオは,1982年に登場したCDDA(Compact Disc Digital Audio)から始まりました.量子化分解能16ビット,サンプリング周波数44.1kHzだったディジタル・オーディオは,それから30年以上が経過した現在,量子化分解能は256倍の24ビットに,サンプリング周波数は4倍の192kHzという,いわゆる“ハイレゾ・オーディオ”が登場しています. 本特集では,まず現在のディジタル・オーディオの各種仕様を整理して解説します.そしてARMコア内蔵FPGAZynqを搭載した評価ボードZYBOをハイレゾ・オーディオ・プレーヤにしたり,USB-FPGA基板を使ってUSBオーディオを実現し,FPGA内にディジタル・フィルタを実装して実験を行います.さらに光ディジタル・オーディオ・インターフェースS/PDIF(Sony Philips Digital InterFace)をFPGAと直結した事例についても解説します. 他には,FPGAでオーディオを扱う事例を特設コーナとして掲載しました.まずは評価ボードDE0とDE0拡張ボードを使って,エンベローブ発生器と1ビットΔΣ型D-AコンバータをFPGAに実装して,コンビニでよく聞くメロディ・チャイムを再生してみます.もう一つは,コンピュータ創世記のゲーム・ミュージックを再現できる,PSG(Programmable Sound Generator)音源チップの互換IPコアをFPGAに実装して,懐かしのピコピコ音で音楽を奏でる事例を紹介します.