出版社コメント情報
私たちが日常で利用する建物、通勤する道路、携帯電話、シェールオイル……現代文明に必要不可欠なこれらのものはすべて「砂」なくして存在しえない。このあまりに身近ゆえに普段は意識さえしない小さな物質は、実際には世界で最も消費されている物質であり、もはや人類は砂なしで生きていくことはできない。しかしその砂は、今や過剰な利用により、地球から姿を消そうとしているのだ。その砂と人間の長きにわたる関係、特に砂なくしてはあり得なかった近代の発展--20世紀のコンクリートの発明と、21世紀のデジタル技術--を詳細に解明し、砂と人類の行く末を見つめる。