出版社コメント情報
人の神経系はブラックボックスとして扱われ、なかなか研究が進まなかった。
しかしながら、近年の科学技術の発展により、そのブラックボックスが開かれ始めている。
人類が新たに獲得しつつある叡智が、難解な科学論文の中だけに埋もれているのは非常にもったいない。
そしてその叡智が、単なる事実確認のためだけに使われることも、人類にとっては大きな損失になる。
本書の役割は、神経科学が新たに示してくれる叡智を、
哲学や心理学でこれまで育まれてきた叡智と照らし合わせることである。
そして、ビジネスを含めた我々の生活と照らし合わせることにある。
その結果として、人間理解にどのように応用できるのか、
実際の生活にどのように応用できるのかを探求する「応用神経科学」としての役割を担いたいと考えている。
世界では、神経科学の企業研修への応用、教育への応用が少しずつ始まっている。
ここ日本でも、その流れが動き始めている。
企業や教育現場において、脳を学ぶ時代、
神経科学を応用する時代が始まったということだ。
本書では、特にビジネスパーソンからの要望が多く、
課題を感じているという 「モチベーション」「ストレス」「クリエイティビティ」
という三つのテーマについてお話ししていきたい。