出版社コメント情報
JR東日本の鉄道を利用する人は1日あたり1700万人以上で、同社の鉄道運輸収入は年間1兆8567億円(2018年度)にもなる。東海道新幹線は東京~新大阪の運賃が1万円を超えるが、1年間の輸送人員は1億7000万人で、しかも乗務員は少人数体制だ。効率良く利益が上がり、JR東海の営業利益は6000億円を超える。まさに、「金のなる木」である。沿線に住民がいる限り、あるいは東京~大阪を移動する人がいる限り、乗客が集まって金を落としていく。一方、需要の少ないところではいかに身を切る努力をしても経営が成り立たない。本書は、JR各社と大手私鉄の鉄道ビジネスを俯瞰的に見渡しながら、儲けの仕組みを解き明かすものだ。社会と密接な鉄道だからこそ、媚びることなく、その実態に迫りたい。